🍉夏の食欲不振に、鍼灸という選択肢
― 胃の動きに着目した臨床研究とレビューより ―
「最近、なんだか食欲がわかない…」「食べるとすぐに胃が重たくなる…」そんなふうに感じていませんか?
暑い日が続くと、体も心も疲れがたまりやすくなり、食欲不振や胃もたれといった不調を感じる方が増えてきます。特に夏場は、自律神経の乱れや冷たい飲み物の摂りすぎが原因で、「なんとなく食べたくない」という状態が続くことも。
「でも、薬を飲むほどじゃないし…」「自然に回復したいな」と思っている方におすすめなのが、鍼灸によるやさしいアプローチです。
近年の研究では、鍼灸が胃の運動機能や自律神経に作用し、胃腸の不快感を改善する効果があることがわかってきました。今回は、そうした科学的な視点から、胃腸の不調に対する鍼灸の可能性をご紹介します。
📘 鍼灸が胃の動きを整える?
Zhouら(2015)による機能性胃腸症(FD)のRCT
- 対象:機能性胃腸症(Functional Dyspepsia;FD)患者 60名
- 方法:週3回×4週間、鍼治療群と偽鍼群に分けて比較
- 評価項目:胃の運動(slow waves)、症状、生活の質(QOL)など
✅ 結果:
鍼治療群では、胃の運動リズムが安定し、食後の胃もたれや膨満感の軽減、QOLの有意な改善が認められました。
参考文献:Zhou L, et al. Acupuncture for functional dyspepsia: a single-blinded, randomized, controlled trial. Evid Based Complement Alternat Med. 2015;2015:904926.
📗 多面的に働く鍼灸の力
Zhangら(2020)によるシステマティックレビュー
- 分析対象:過去の臨床試験8本を統合
- 目的:鍼灸がFDに対してどのように作用するかを総合的に評価
✅ 主な作用:
- 胃の運動・胃の適応(accommodation)の改善
- 内臓知覚の調整(不快感や痛みの感度)
- 消化管ホルモン(ガストリン、モチリンなど)の変動
- 脳と腸のつながり(迷走神経やストレス緩和)への作用
「消化器症状だけでなく、精神的なストレス緩和や神経系への影響」も含めた、多面的な改善が期待できるという結論でした。
参考文献:Zhang SS, et al. Efficacy of acupuncture for functional dyspepsia: a systematic review and meta-analysis. World J Gastroenterol. 2020;26(17):2173–2194.
🌀 胃腸に効く代表的なツボ:中脘と足三里
🧭 中脘(ちゅうかん)
おへそとみぞおちのちょうど真ん中にあるツボです。
胃もたれ・食欲不振・胃の痛みなどにおすすめで、胃の働きをやさしくサポートしてくれます。

🦵 足三里(あしさんり)
膝のお皿の下、外側のくぼみから指4本分下がったところにあるツボです。
胃腸の調整・疲労回復・免疫力アップなどに効果があり、日常的な体調管理にも役立ちます。

🌿まとめ:夏の「なんとなく不調」に鍼灸ができること
- 暑さや冷えによる胃の動きの低下が、食欲不振の原因になることがあります。
- 鍼灸は、胃の働きだけでなく、自律神経やホルモンバランスを整える作用も報告されています。
- 「薬を飲むほどじゃないけど…」という方にこそ、鍼灸がやさしくアプローチできます。
当院では、中脘や足三里を中心とした、胃腸にやさしい鍼灸施術を行っています。
お気軽にご相談ください。初回カウンセリングも承ります。
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