肩に激痛が走り、腕を上げられない、このような症状をご経験されたことはございませんか?
中高年以上の人に起こるこのような症状は、一般に「五十肩」や「四十肩」と呼ばれています。五十肩を加齢の象徴のように感じ「ちょっと肩を傷めただけ」「運動をしてるし肩まわして動かしてるから大丈夫」と思いこむ人もいますが、その「まっいっか」が危険なのです。
五十肩の主な症状は、初期の強い痛み、肩を動かせる範囲(可動域)が制限されることです。時間が経てば痛みはやわらぎますが、痛みを恐れて肩を動かさない生活を続けていると、可動域が狭くなったままになるケースもあります。
五十肩の原因は解明されていませんが、血行不良や、肩関節とその周辺組織の疲労や炎症が原因ともいわれています。つまり、年齢を重ねるうちに誰もが直面する可能性があり、体を鍛えているプロのアスリートでも悩まされることもあるとのこと。
振り子体操に必要なもの
肩関節の動きをよくしたり、動く範囲(可動域)を広げたりするのに効果的な運動として「振り子体操」があります。五十肩になる前も、なった後でも効果的なので一緒にやっていきましょう。
肩に痛みでる人は、無理をせず調子をみながら行いましょう。
振り子体操のやり方
重しを持った方の手を、力を入れて動かすのではなく、振り子のように肩と腕全体を動かすのがポイントです。
上下、左右方向の動きのほか、円を描くように動かしてください。1日5~15回程度が目安です。
運動やストレッチの効果には個人差があります。伸ばしている部分が「気持ちいい」と感じる程度の目安に調節していきましょう。
そして慢性化した肩の痛みやだるさには、血行を良くする事も有効です。外出時は、肩甲骨の間や両肩に使い捨てカイロなどを使って、冷やさないようにするのもオススメです。また普段から冷やさない習慣を身につけておくと、筋肉の収縮や血行の悪化を防ぐので肩の痛みやこり感が起こりにくくなります。
注意が必要なのは、温めない方がよい場合もあるということ。肩を痛めてすぐで激痛が走った直後は、炎症を起こしている可能性が高いので、冷やして安静にするか病院へ行きましょう。
肩の激しい痛みが落ち着いて慢性化してきたら、夜は入浴で全身を温め血行を良くするのが効果的です。新陳代謝により、発痛物質や疲労物質が取り除かれることで疲れや痛みなどがやわらいでいきます。
肩と背中の簡単ストレッチやり方
(1)壁に対して横向きに立ち、片方の手を上げて壁につけ、指先はわせるようにして上へと動かしていきます。体が伸びきったところで5〜10秒静止します。
(2)今度は壁に正面を向いて立ち、同じように片手をつけ、上の方へと動かしていき、5~10秒ストップ。
(1)と(2)のセットを5回程度繰り返します。
肩に負担をかける原因は、何気ない日常のシーンに潜んでいます。例えば、テレビを観ている時や夜寝ている時の寝返りなどは肩や背骨に 負担をかけています。床に座るなら正座が基本。テレビ画面は体に対して正面に置きます。
座っている姿勢でもそうですが、背すじを伸ばして猫背にならない姿勢で読みます。リビングでのリラックスタイムでも体を深く沈めてしまいがちなふかふかソファに要注意。背中にクッションを置き、背すじを伸ばして座るとよいでしょう。
車の中では、シートに座る姿勢をチェック。膝を90度ほど曲げ、膝の高さが股関節よりも上にくるようにシートを調節します。運転中は、膝を伸ばしきったり、極端な前傾姿勢になったりしないように気を付けます。
運転の休憩時間には、首をゆっくり回す、肩を上げ下げするなどのストレッチを少しずつ続けて頑張りましょう。
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